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​いま気密が大切

​1.過去の法改正と背景

住宅に関する法制度は、過去の社会問題や災害をきっかけに改正されてきました。

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■ 大地震(耐震基準の強化)

・1981年の新耐震基準は、宮城県沖地震(1978年)などの被害を踏まえ、震度6~7の大地震でも倒壊しないことを目標に制定されました。

・2000年基準は、阪神淡路大震災(1995年)などの被害を背景に木造住宅の耐震性能が強化され4分割法やホールダウン金物の使用が義務化されました。

・2025年基準は、熊本地震(2016年)の教訓と南海トラフ地震などの巨大地震リスクを踏まえ、耐力壁の壁量の大幅な見直しがありました。

    

■シックハウス問題(換気設備の義務化)

・1990年代に石油系建材の使用増加により室内空気汚染が問題化。2003年に24時間換気設備の設置が義務化されました。

    

■ アスベスト問題(健康被害対策)

・長期間にわたり建材や工業製品に広く使われてきたアスベストが、肺がんや悪性中皮腫などの健康被害を引き起こすことが判明。被害者が国や企業を相手に損害賠償を求める裁判(アスベスト訴訟)が多数起こされ、2006年以降使用禁止と除去義務が段階的に強化されました。

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これらは「問題が起きてから修正された」制度であり、法制度は最低限のルールにすぎません。耐震や換気などは法律で定められていますが、実は人間にとって最も大切な「健康」に大きく影響するのに、まだ十分に知られていない性能があります。それが「気密性能」です。現在は自治体レベルでの取り組みにとどまっていますが、今後は法規制される可能性もあります。​​​

 

2.気密性能とは

​​​​気密性能とは、住宅の壁や窓、ドアなどの隙間の少なさを表すものです。隙間が少ないほど、外気が入りにくく、室内の快適な温度を保ちやすくなります。

さらに、

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・花粉やホコリ、排気ガスなどの侵入を防ぎ、健康に良い影響を与える

・結露やカビの発生を抑え、住宅の耐久性を高める

・冷暖房効率が上がり、光熱費の節約につながる

といったメリットがあります。​​

3.C値とは

​​​​​この気密性能を数値で表したものがC値です。

・定義:建物外周全体の隙間面積を床面積で割った値

・特徴:住宅の大きさに左右されず、気密性能を公平に評価できます。

 

・目安:C値が小さいほど、隙間が少なく「高気密」であることを示しています。​

4.C値測定のタイミング

C値は、実際の隙間面積を専用の機器で計測して求めます。​そのため、以下が測定条件になります。

・気密工事が完了して、ボード等が張られる前(中間時測定)

・全工事が完了し、最終クリーニング前(完成時測定)​

5.C値を改善する方法

​工事中にC値を測定すると、どこに隙間があるかを把握できます。

その結果をもとに補修を行うことで、C値を改善し、より高い気密性能を実現できます。

​​​​

6.C値がいいとどうなるか

(断熱や空調の計画に加えて、太陽の光をうまく取り入れる工夫や遮る工夫、窓やドアの位置・大きさ、部屋の配置などを組み合わせると) 

・冷暖房効率が高まり、光熱費を抑えられる

・エアコンの24時間連続使用により、室内の温度差が少なくなり、ヒートショックのリスクを下げられる

・計画上の給気口以外からの外気の流入を抑えることで、冷気やアレルギー物質等の侵入を防ぎ、室内環境が改善される

・結露やカビの発生を抑え、住宅の耐久性も向上する

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